まず、デザインはWin32APIに則っており、エクスプローラやIE6、その他のWin32アプリケーション同等の操作性となっており、いかにも国産ブラウザという印象です。ダウンロードもIE6同様、ダイヤログで行われるためIE11のように不安定になる事もありません。
また、タブブラウズの形式を取りながらもMDI方式になっており、ウインドウを重ねて、または並べて表示することが出来ます。
以上、無駄の一切無い、古来の思想に基づいたブラウザと言えます。
一方で、先進的な面も多くあります。
Win32APIながらスキンに対応。これは簡単に自分で作ることも出来ます。
売りはトリプルエンジン。東日本大震災以降、開発陣が減少したそうで、GeckoやWebKitの更新が遅いのが難点ですが、HTML5の使えないTridentをGeckoで補ったり、汚いHTMLで書かれた頁でもWebKitなら表示できたりと便利な面は多くあります(主に非Chrome派)。
続いて欠点。
まずなんと言っても安定性の低さ。IEを複数起動にFirefoxまで起動するとあって、空きリソースのないパソコンで何ウインドウも開くとすぐにフリーズしてしまいます。
また、更新の遅さもあってモダンブラウザとは言えない状況。WebGL等の重いコンテンツをよく見るユーザには厳しいものがあります。
ORIONはひとまずこのあたりで終りのようです。派生としてPhoebeで用意されており、これはBlinkエンジン。一つの選択肢にはなりそうです。
おそらくLunascape7ではTrident、Gonna、WebKitのトリプルエンジンで登場すると思われます。